【Research Report】GRスコア2019の状況

サマリー

日興リサーチセンターでは、日本企業のコーポレートガバナンスの強さを評価するGRスコア(ガバナンスリサーチ・スコア)を開発し2016年から評価している。本スコアは、コーポレートガバナンス・コード(国内基準)とICGNグローバル・ガバナンス原則(グローバル基準)の2基準に基づき、国内主要企業108社を対象に、企業の取組みを評価するものである。本稿では、昨年に引き続き「GRスコア2019(2018年12月末基準)」の状況について報告する。
国内基準の総合スコアは平均50.9点と、前年から0.5ポイントの低下となり、大きな変化は見られなかった。だが、昨年からの変化として、報酬に対する取組みが進んでいることが確認された。特に、業績連動報酬の取組み、その報酬を決める指標の記載などが影響している。
一方、グローバル基準の総合スコアは平均23.7点と、依然としてスコアの絶対水準は低いが、昨年から平均値で1.6ポイント、中央値では3.5ポイントと大幅に上昇した。しかし、下位25%のスコアの上昇はほとんどなかったことから、グローバル基準ではスコアが改善している企業と変化がない企業の二極化が進んでいると考えられる。テーマ別ではグローバル基準においても報酬に関する評価が昨年より上昇しており、譲渡制限付き株式報酬などの長期インセンティブ方針の提供、支払い保留やクローバック条項の設置などが影響している。

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