【Short Review】地方銀行の金利リスク(IRRBB)開示状況調査(2023年)

サマリー

 地方銀行における銀行勘定の金利リスク(IRRBB)の開示状況について昨年度までと同様に調査した。
 具体的には、国際統一基準行(10行)を含む地方銀行、第二地方銀行99行のディスクロージャー誌(もしくは統合報告書)から2023年3月期のΔEVEの重要性テスト比率、ΔEVEが最大値をとる金利ショックシナリオ(以下、最大シナリオ)、ΔNIIの最大シナリオならびに資金利益に対するΔNIIの比率などの定量的事項の調査、および定性的事項のうち流動性預金に割り当てられた金利改定の平均満期と「前事業年度末の開示からの変動に関する説明」等の確認を行った。
 2023年3月期は重要性テスト比率の平均は大きく上昇し、国内基準行がΔEVEの開示を始めた2019年3月期以降で最も高い数値となった。また、最大シナリオは金利上昇系が過半数を割り込み、金利低下系シナリオである下方パラレルシフトが大きく増加した。なお、2023年3月期には重要性テスト比率の国内基準行の閾値である20%を超えた銀行は12行であったが、その全ての銀行の最大シナリオは下方パラレルシフトであった。

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