【Research Report】主要REIT市場の動向分析

サマリー

 国内公募株式投信(除くETF)(以下、オープン投信)におけるREITファンドは、2010年から2016年にかけて資金流入が続いていたが、2017年、2018年は純流出となり、オープン投信に占めるREITファンドの割合が低下した。2019年は、オープン投信全体が純流出に転じる中でREITファンドは純流入に転じ、オープン投信に占めるREITファンドの割合は再び増加した。
 世界のREIT市場のシェアで上位を占める米国、日本、アジア(除く日本)、欧州、豪州のREITの時価総額は、リーマン・ショックからの回復途上にあった10年前と比較して、増加率で見ると日本が最も高く、時価総額は欧州に迫る水準となっている。REIT指数の騰落率も概ね好調なパフォーマンスとなっており、その中で日本の騰落率が最も高かった。
 日本と米国の10年国債利回りと、それぞれのREIT指数との関係を過去10年のデータで検証すると、10年国債利回りが低下した時、REIT指数は上昇することが多かったが、10年国債利回りが上昇しても、REIT指数が下落する傾向は見られなかった。一方、日米主要株価指数が下落(または上昇)すると日米REIT指数も下落(または上昇)する傾向が見られた。
 REITで安定的な利益を追求するためには、長期金利の動向を参考にするとともに、REITの分配金利回りの水準、個別REITファンドや主要株価指数のパフォーマンスなども鑑みて、長期的な視点を持つことが重要であろう。

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