【Short Review】世界のアクティブファンドの純資産総額と資金フロー~ファンド主要国に着目した調査~
サマリー
世界の公募追加型投資信託 (以下、オープン投信)のうち、アクティブファンドの純資産総額 の推移をみると、増加傾向となっている。2018年は世界的な株安により純資産総額が大きく減少したものの、2019年以降は世界的に株価が上昇したことから純資産総額は一段と増加しており、2021年末は31兆2,004億ドルと、2011年末の14兆7,603億ドルから2.1倍となった。
資金フローは、2016年、2018年に純流出となったが、2019年以降は純流入が続き、2021年は、米国など先進国株式を投資対象とするファンドへ多くの資金が流入したことから1兆1,486億ドルの純流入と、直近で最も資金流入額が大きかった2017年の7,999億ドルを大きく上回った。
純資産総額上位5ヵ国のアクティブファンドの純資産総額をみると、2021年末時点で23兆7,562億ドルと、世界のアクティブファンド(31兆2,004億ドル)の76%を占めており、その中で最も高いシェアを占めているのは米国で、2位はルクセンブルク、3位はアイルランド、4位は英国、5位はカナダとなっている。純資産総額上位5ヵ国の資金フローは、2019年以降は純流入が続き、2021年は7,627億ドルと2011年以降で最も資金が流入し、世界のアクティブファンド市場の拡大をけん引している。
そこで、今回は日本に加え、上位5ヵ国のアクティブファンドの純資産総額上位5ファンドと資金純流入額上位5ファンドを確認する。