【Short Review】国連グローバル・コンパクトの取り組み

サマリー

 世界では洪水、火災、猛暑などの影響を引き起こす気候変動問題、多くの開発途上国では貧困問題があるほか、アフリカ、中東、南アジアなどの一部地域では紛争が続いている。世界規模の課題として各国が協力して解決するべき問題は多く、そのような問題を解決するために国際協力をする機関の一つに、国際連合(以下、国連)がある。国連は、世界の平和と社会の発展のために協力することを誓う独立国家が集まる機関として1945年10月に発足した。発足時の加盟国は51ヵ国であり、1956年には日本が80番目の加盟国となった。1960年から1980年の間では、植民地から独立したアフリカやアジアの加盟国が増えたことで右肩上がりの推移となり、1991年にはソ連が崩壊し、旧ソ連の国々が国連に加盟したことで加盟国数が増加した。その後も着実に加盟国数は増加し続け、2011年には2023年1月現在の加盟国数である193ヵ国となった。
 このように、全世界的な規模となった国連では、さまざまなテーマのイニシアティブが立ち上げられて数々の国際問題と向き合っており、規模の拡大とともにその影響力は強くなっている。そこで、本稿ではその国連の数あるイニシアティブの中で世界最大のサステナビリティイニシアティブである国連グローバル・コンパクト(United Nations Global Compact、以下、UNGC)の取り組みを取り上げる。そして、UNGCが設立に関わったPRI、SSEイニシアティブ、SBTiの3つのイニシアティブの概要を紹介する。最後に、主体別と国別のUNGC署名・除名数の推移などから、UNGCの現状を報告する。

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