【Short Review】地方銀行の金融仲介機能と地域活性化を考える~顧客向けサービス業務利益の面から~

サマリー

 地方銀行において有価証券関連損益を加味しない貸出・手数料ビジネス(金融仲介業務に係る手数料も含む)の利益指標である「顧客向けサービス業務利益」は地方銀行の本業の利益とされる。本稿では、公表データから地方銀行の顧客向けサービス業務利益の推移等を算出し確認するとともに、地方銀行における新ビジネスの模索についてまとめ、最後に地方銀行に期待される金融仲介機能と地域活性化について考察した。
 地方銀行の顧客向けサービス業務利益は全体として増加傾向にあった。直近の経済動向を踏まえると、今後は役務取引等利益のより一層の強化が重要だと考えられる。そこで、地方銀行における新ビジネスの模索について調査をすると、地方銀行ではグループ会社を設立し収益の多角化を行っており、直近では、地域商社業務、電力事業、コンサルティング業務を主な業務とするグループ会社を多く設立していた。地方銀行においては、ニーズの多様化から業務の幅が広がっている。持続可能なビジネスモデルの確立と、金融仲介機能を通じた地域企業・地域経済の発展への貢献を果たしていくことが期待されている。
 

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