【Short Review】“Effective Carbon Rates 2021”で見るカーボンプライシング制度の状況

サマリー

温室効果ガス削減の経済政策として、国や市場が二酸化炭素に価格を付けて経済主体の自主的な削減を動機づける、いわゆるカーボンプライシング制度の導入が挙げられる。
OECDは、2016年に“Effective Carbon Rates: Pricing CO2 Trough Taxes and Emissions Trading Systems”を公表し、各国のカーボンプライシング制度の導入状況を報告した。その後2018年、2021年にも同様の報告書を公表している(OECD(2018),OECD(2021))。このEffective Carbon Rates(以降、ECR)の報告書では、OECD加盟国とG20国の計44カ国(全世界で排出される二酸化炭素のおよそ8割に該当)のカーボンプライシング制度の状況を調査している。制度の対象は、CO2排出削減に効果をもたらすと考えられている燃料税(ガソリン税)、炭素税、排出権取引価格である。
2021年に公表されたECRの報告書(OECD(2021))では、国・産業の側面から、カーボンプライシング制度が適用される範囲を指標化したCarbon Pricing Score(CPS)を報告している。以下では、CPSの定義と前提とする考え方について説明し、OECD(2021)で報告された国別、産業別のスコアの状況を確認する。

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