国内銀行の預金・貸出金・有価証券動向

サマリー

国内銀行を取り巻く環境として、預貸比率が伸び悩み有価証券運用の重要性が増していると指摘されて久しい。そこで公表データから近年における国内銀行(都市銀行、地方銀行および第二地方銀行)の主要負債および資産の推移と、有価証券の残存期間構成の変化について検証を行った。
国内銀行の預金は全体的に順調な増加を見せている。貸出金の推移を見ると、都市銀行は金額・対預金比ともに縮小傾向にあり、地方銀行・第二地銀は金額的には増加傾向にあるが、対預金比ではやや減少傾向にあった。国内銀行全体としては、対預金比で見ると有価証券が増加傾向にあることがわかった。
有価証券の内訳を見ると、全体的に国債の比率が増加傾向、株式が減少傾向にある。その他特徴的な点として、都市銀行では外国証券の比率が高まっているが地方銀行・第二地方銀行ではむしろ減少傾向にあること、地方銀行・第二地方銀行では地方債の金額ならびに対預金比が増加傾向にあることが挙げられる。保有債券の残存期間構成を見ると、「都市銀行<地方銀行<第二地方銀行」の順に長期化傾向にあり、地域銀行ほど金利上昇リスクが高いと考えられる。

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