【Short Review】BERTを用いたカーボンプライシング関連論文の分析

サマリー

 二酸化炭素(CO₂)の排出削減を促進する手法の1つにカーボンプライシングがある。CO₂の排出に価格付けすることで、排出量の削減に経済的なインセンティブを与えることを目的としている。主要な2つのアプローチとして炭素税と排出量取引があり、気候変動問題の解決のための重要な政策手段として各国で導入が進んでいる。
 カーボンプライシングについて、多くの学術論文が発表されている。統合評価モデルを使った炭素価格や経済的インパクトの推定、制度に関する調査・分析、カーボン削減に関する技術的な話題等様々である。カーボンプライシングのモデル分析に関する論文は毎年数百本に上り、本数は増加する傾向にあった。こうした論文の理解には経済や気候等に関する多様な専門知識が必要となる。
 近年、大量のテキストデータを使ってトレーニングした大規模言語モデル(Large Language Model、LLM)を用いて人間の理解を補助する研究が盛んである。本研究ではLLMの一種であるBERTを用いてカーボンプライシング論文の内容把握・分析を試みた。BERTは他の高性能なLLMと比べ規模は小さいものの、目的に応じたファインチューニングで特定タスクに適したモデルを作ることが可能で、高い性能を実現できる。

サービス・事例紹介

この記事に関連する当社のサービスや事例のご紹介をご希望の方は、下記よりお問い合わせください。
担当研究所・研究員からご案内をいたします。

ご意見の投稿

この記事についてご意見をお聞かせください。
今後のサイト運営や、レポートの参考とさせていただきます。

  • 戻る
  • ページ先頭へ戻る