【Short Review】金融機関の金利リスク計測におけるNGFSの気候シナリオの活用

サマリー

 2021年6月、「気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク」(Network for Greening the Financial System:以下、NGFS)が「中央銀行および監督当局向けNGFS気候シナリオ」を公表した。これは、気候変動が各国・地域の経済と金融システムに与える影響を複数のシナリオとして示したものである。NGFSは2020年6月に1回目の気候シナリオを公表しており、今回は各国の脱炭素に向けた政策、最新のマクロ経済データ等を含めた2回目のシナリオ公表となる。
 本稿では、気候変動のシナリオをどのように金融機関のリスク管理に導入していくかという観点から、今回公表された6つのシナリオの概要、経済的影響(長期金利の変化)の概略を説明した上で、NGFSの気候シナリオに基づく日本の長期金利の将来予測を近い将来のイールドカーブへと変換し、現在のイールドカーブとの比較を行うことにより、金融機関の金利リスク管理として気候シナリオを活用するための一つの材料を提示する。

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