オープン投信レビュー2011

サマリー

2011年は、3月に発生した東日本大震災、7月以降に懸念が高まった欧州債務危機などの影響により市場環境も悪く、市場に勢いがみられなかった。オープン投信については、資金フローは2010年には及ばないものの2009年の水準を超える資金流入となった。しかし、多くの通貨が円に対して下落するなどの影響もあり、オープン投信のパフォーマンスは冴えない状況であった。
オープン投信の動きをまとめると、2011年はファンド数が350本増加し3,724本、純資産総額は約5兆3,000億円減少し約45兆9,000億円であった。また、資金フローは、2011年10月以降、3ヵ月連続の資金流出となっているが、2011年1年間でみると約3兆7,000億円の資金流入であった。
2009年以降、オープン投信を牽引してきた分配型ファンドは、2011年においても健在であった。ただし、2011年9月以降は資金フローが資金流出となるなど、これまで続いていた拡大一辺倒といった流れとは異なってきている。
一方、2009年に登場した通貨選択型ファンドは、2011年においてもその勢いに衰えはみられなかった。2011年の資金フローは、全ての月で資金流入であった。また、これまではブラジルレアルへの一極集中であったが、2011年はブラジルレアルのみならず、オーストラリアドル、資源国通貨や日本円へも多額の資金流入があり、通貨の分散がみられた。ただし、通貨選択型ファンドの大半は分配型ファンドであり、通貨選択型ファンドも分配型ファンドに資金が集中している。

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