【Short Review】コロナ禍におけるレバレッジ型バランスファンドの動向
サマリー
昨年、レバレッジをかけながら分散投資を行うファンド(レバレッジ型バランスファンド)がひとつのブームとなった。その先駆けである「グローバル3倍3分法ファンド(2018年10月4日設定)」の昨年の資金流入額は、シリーズ累計5,276億円と好調で、これを受けて、昨年の8月以降、投資対象、レバレッジ比率、アセット・アロケーション(資産配分)の異なる様々なレバレッジ型バランスファンドが登場した。
これまで、高いリターンが期待できるファンドといえば、相対的に高いリスクを伴う株式ファンドが主であり、一方でバランスファンドは、株式と債券のように、異なる値動きをする傾向がある複数の資産を組み合わせて、リスクを抑えながら、ミドルリターンを期待するようなファンドが多かった。レバレッジ型バランスファンドは、レバレッジをかけることで株式ファンドのようにリスクは高まるものの、分散効果を享受し、より高いリターンが期待できるといった、新しいタイプのバランスファンドである。
今年に入ると、新型コロナウイルスの感染拡大が市場を混乱させ、多くのファンドで純資産総額が大幅に減少するなど、ファンドも大きな影響を受けている。そこで本稿では、レバレッジ型バランスファンドについて、コロナ禍における資金動向とパフォーマンスを確認する。