吉川 洋 研究顧問レポート「物価と期待」を公表

吉川 洋 立正大学経済学部教授(当社研究顧問)が当社における研究活動の一環として執筆した本レポートでは、「ゼロ金利の下でも貨幣数量(マネーストック)が増えれば、将来物価が上がるという『期待』が生まれ、実際に物価が上昇する」という命題が正しいか否かを検証する。

サマリー

デフレーションが日本経済停滞の「原因」であるか、には議論の余地がある。デフレを止めるために必要な金融政策についても論争があるが、2013年4月に始まった「黒田緩和」は基本的に貨幣数量説に基づき、そこでは「期待」の役割が強調されている。他方、多くのモノやサービスの価格決定は生産費用に基づいて行われていると考える立場に立てば、期待の果たす役割は小さく、関係者の間の「公正」が重要となる。

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