ヘッジファンド概況(2020年8月)
サマリー
1. ヘッジファンドの資金動向
~当月の運用残高は、全地域で増加~
当月のヘッジファンド全体の運用損益は96億ドルの運用益、純流出入額は83億ドルの純流入となり、当月末の運用残高は179億ドル増の2兆1,814億ドルであった(図表1)。 戦略別にみると、9戦略(その他を除く)のうち7戦略が運用損益、純流出入額ともにプラスと好調で、運用残高は破綻債券を除く8戦略で増加した(図表2,3)。また、投資地域別でみると、運用損益は全地域でプラス、純流出入額は中南米を除く地域でプラスとなり、運用残高は全地域で増加した(図表4,5)。
2. ヘッジファンドのパフォーマンス概況
~当月のリターンは、9戦略全てがプラス~
ユーリカヘッジ・ヘッジファンド・インデックスの直近1年間の戦略別パフォーマンス概況は以下のとおりである(図表6,7,8)。(インデックスの概要は巻末Appendixを参照) 当月のユーリカヘッジ・ヘッジファンド・インデックスのリターンは+1.93%と、5ヵ月連続でプラスとなった。当月のリターンを戦略別にみると、9戦略全てがプラスとなった。最もプラスが大きかったのは株式ロング・ショートの+2.99%で、次いでイベント・ドリブンが+2.36%、マルチ・ストラテジーが+1.55%であった。次に直近1年間のリターンでみると、9戦略のうちイベント・ドリブンを除く8戦略がプラスであり、最もプラスが大きかったのは株式ロング・ショートの+10.24%で、次いでアービトラージが+8.05%、マクロが+5.76%であった。また、リターン/リスク比をみると、アービトラージの+2.22が最大であった。