ヘッジファンド概況(2020年1月)
サマリー
1. ヘッジファンドの資金動向
~当月の運用損益は全地域でプラスとなった~
当月のヘッジファンド全体の運用損益は16億ドルの運用益、純流出入額は4億ドルの純流入となり、当月末の運用残高は20億ドル増の2兆3,046億ドルであった(図表1)。
戦略別にみると、前月末と比べて運用残高がプラスとなったのは、9戦略(その他を除く)のうち6戦略であった(図表2,3)。運用残高が最も増加したのはマネージドフューチャーズで、30億ドルの増加となっている。一方、運用残高が最も減少したのは株式ロング・ショートで17億ドルの減少となり、純流出入額は1年7ヵ月連続でマイナスとなっている。投資地域別でみると、運用損益、純流出入額ともに北米(13億ドルの運用益、19億ドルの純流入)が最も大きかった。また、運用損益は全地域でプラスとなった(図表4,5)。
2. ヘッジファンドのパフォーマンス概況
~当月、直近1年間のリターンともに債券アービトラージが最も高い~
ユーリカヘッジ・ヘッジファンド・インデックスの直近1年間の戦略別パフォーマンス概況は以下のとおりである(図表6,7,8)。(インデックスの概要は巻末Appendixを参照)
当月のユーリカヘッジ・ヘッジファンド・インデックスのリターンは+0.08%となった。戦略別にみると、当月のリターンは9戦略のうち6戦略がプラスで、最もリターンが高かったのは、債券アービトラージの+0.89%であった。また、直近1年間で最もリターンが高かったのは債券アービトラージの+6.97%、次いで株式ロング・ショートの+6.81%となり、リターン/リスク比が最も高かったのは、債券アービトラージの+5.22、次いでアービトラージの+4.98であった。