1. ヘッジファンドの資金動向
~当月のヘッジファンド全体の純流出入額は21ヵ月ぶりにプラス~
当月のヘッジファンド全体の運用損益は170億ドルの運用益、純流出入額は51億ドルの純流入となり、当月末の運用残高は221億ドル増の2兆3,022億ドルであった(図表1)。なお、運用損益は4ヵ月連続でプラス、純流出入額は21ヵ月ぶりのプラスであり、運用残高が2兆3,000億ドル台となったのは2019年4月以来、8ヵ月ぶりのことである。
戦略別にみると、当月の運用損益は9戦略(その他を除く)のうち8戦略がプラス、純流出入額は6戦略がプラスとなり、前月末と比べて運用残高がプラスとなったのは7戦略であった(図表2,3)。運用損益、純流出入額ともにマイナスとなったのはマネージドフューチャーズで、運用残高は22億ドル減となっている。投資地域別でみると、2018年1月以来、23ヵ月ぶりに運用損益、純流出入額ともに全地域でプラスとなった(図表4,5)。
2. ヘッジファンドのパフォーマンス概況
~当月のリターン、直近1年間のリターンともに9戦略全てがプラス~
ユーリカヘッジ・ヘッジファンド・インデックスの直近1年間の戦略別パフォーマンス概況は以下のとおりである(図表6,7,8)。(インデックスの概要は巻末Appendixを参照)
当月のユーリカヘッジ・ヘッジファンド・インデックスのリターンは+1.53%となった。戦略別にみると、当月のリターンは9戦略全てがプラスで、最もリターンが高かったのは、株式ロング・ショートの+2.06%であった。また、直近1年間でも、9戦略全てがプラスであった。最もリターンが高かったのは株式ロング・ショートの+11.15%、次いでマクロの+8.75%となり、リターン/リスク比が最も高かったのは、アービトラージの+4.86、次いで債券アービトラージの+4.44であった。