【Research Report】GRスコア(ガバナンスリサーチ・スコア)の開発- 日本企業のコーポレートガバナンスはどれくらい強いのか?

サマリー

日興リサーチセンターでは、日本企業のコーポレートガバナンスの強さを評価するGRスコア(ガバナンスリサーチ・スコア)を開発した。本スコアは、コーポレートガバナンス・コードに則った国内基準と、ICGNグローバル・ガバナンス原則に則ったグローバル基準の二つをベンチマークとして、両基準(ベストプラクティス100点満点)からの距離という形で評価したものである。
2016年12月末を基準にしたGRスコア2017では、時価総額上位100社に、国内、グローバルの2つのスコアを付与した。その結果、国内基準の(総合)スコアは平均49.1点でおよそ50%を達成しており、22~77点の間に分布していたが、グローバル基準では平均21.0点であり、10~20点に半数以上の企業が集中する結果となった。また、テーマ別のサブスコアをみると、報酬方針や報酬体系に対する開示、取締役会におけるリーダーシップとその独立性、リスクに対する監視について、全体的に取り組みが遅れていることが分かった。
さらに、スコアの高い企業の財務特性について確認したが、収益性や企業価値に有意な差はなかった。所有構造では、国内基準のスコアが低い企業では支配株主が存在する可能性が高く一方、グローバル基準のスコアが低い企業は持合株主比率が高かった。

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