【Research Clip】OECDが「Investment governance and the integration of environmental, social and governance factors」を発行
- 2017年6月19日
社会システム研究所
- 岡芹 弘幸
サマリー
OECDが「Investment governance and the integration of environmental, social and governance factors」を発行した。OECD諸国では、環境や社会、ガバナンスというESGファクターを活用する投資家が増加してきている。そのため、年金基金や保険会社、アセットマネージャーは資金の受託者として、ESGに関連するリスクや投資機会を理解し、実践する必要性が高まっている。
そうした背景のもと、OECDによる今回のレポートの主眼は、(1)年金基金やアセットマネージャーなどの機関投資家が、投資基準や規制をどのように解釈し、ESGに関連するリスクや投資機会にどのようにアプローチしているのか、(2)法的な投資基準や規制のフレームワークはESG投資を促進しているのか、後退させているのか、ということにある。本稿では、OECDの本レポートの概要を紹介する。なお、OECDの本レポートの一部は、2016年7月に開催されたG20のグリーン・ファイナンス・スタディ・グループの題材になっている。