「生活者的価値(働く女性)」と女性活用(1)

サマリー

女性の活用による企業価値向上の程度は企業の持つ何らかの特性によって異なるものと考えられているが、主な商品購入者が女性消費者である企業においては、女性活用がより企業価値を向上させる可能性が高いのではないだろうか。
われわれは従業員であると同時に消費者でもある個人の存在に着目し、このような個人の「消費者」である側面を「生活者」と定義し、生活者としての女性との関わりが強い企業のことを「『生活者的価値(働く女性)』が高い」企業と言うこととした。「『生活者的価値(働く女性)』が高い企業では女性活用が有効である」との仮説についての直接的な要因としては、適切な商品開発、マーケティングによる売上の増加、ステイクホルダーマネジメントにおけるコミュニケーションコストの低下、などが考えられ、間接的な要因としてはブランドイメージへの貢献、将来の労働力の減少に備えることなどのほか、人材の多様性(Diversity)による企業価値への貢献も考えられる。
なお、「生活者的価値(働く女性)」は(1)生活者である働く女性にとっての「商品の重要度」(2)生活者としての働く女性から見た、「企業の重要度」(3)企業から見た、生活者としての「働く女性の重要度」から算出する。
「生活者的価値(働く女性)」算出の結果、消費財製造業、小売業、情報産業等に属する企業のスコアが高く算出された。
仮説に対する実証分析は次回以降の課題とする。

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