年金経済学ノート(4)~日本の年金積立金とその経済的な影響(中)~

サマリー

先月号では、年金積立金の現状・制度・見通しについてまとめた。今月号では、年金積立金の運用先が官から民へシフトする場合の資金循環への影響について考察する。
約150兆円の財政融資資金への預託金が償還されると、資金の一部は民間金融機関を通じて国内株式市場へシフトする。また、外国株式・外国債券への投資は、海外資産の増大につながる。しかしながら、OECD諸国をはじめとした先進国における現在の年金積立金の運用は、通常、政策的に国内資産への投資割合を高くするため、国外経済への影響が大きくなることは、現状ではあまり現実的ではないと考えられる。仮に公債への投資割合が現行よりも高くなる場合は民への資金のシフトが少なくなり、公債の割合が小さくなる場合は民へのシフトが増大する。

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