中国における投資信託のパフォーマンスに関する考察

サマリー

NFIリサーチ・レビュー2009年11月号では、中国の投資信託業の概況、発展過程、近年の変化と、中国の投資信託(以下、ファンド)が資本市場に及ぼす影響について述べた。本稿では、収益率とリスクの観点から中国のファンドをパフォーマンス評価し、さらにファンドマネージャーの運用能力、すなわち「銘柄選択能力」、「タイミング能力」を測定することを試みる。手法としてはシャープ測度、トレイナー測度を用いて、株式型投信、債券型投信、QDII投信のそれぞれのパフォーマンスを評価する。ファンドマネージャーの運用能力については、データが取得できた136本の株式型投信を対象とし、TMモデル、HMモデル、CLモデルを用いて、ファンドマネージャーの銘柄選択能力とタイミング能力を測定する。
結論として中国のファンドは、収益面やシャープ測度の面から見ると、高い収益率を上げており、資産運用の良い選択肢であると言えるが、ポートフォリオが十分に分散化されていないという特性があるようだ。また、ファンドマネージャーの運用能力については、ファンドマネージャーが優れた「銘柄選択能力」と「タイミング能力」を持っていることを示すことができなかった。

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