リーマンショックから丸2年が経過したが、マーケットの回復状況はどうだろうか。国内の追加型株式投資信託(以下、投信)の過去2年間の資金動向を見ると、リーマンショック直後(2008年10月)に一気に3,626億円の資金流出となったが、2009年5月以降、資金フロー状況は回復し、今年8月まで16カ月連続して流入超となっている。
売れ筋の状況を調べると、この16カ月間の流入額(7.28兆円)のうち、6割を占めたのは通貨選択型ファンド(4.4兆円)である。国内の投資家にとって、円コースを除き、為替ヘッジなしで国内外資産に投資する通貨選択型ファンドを購入した場合、投資商品そのものの価格変動と外国通貨の為替変動の影響を受ける。リーマンショック後のこの2年間は、投資商品の動きや各国通貨の動きはどうであっただろうか。今回は主要通貨である米ドルを軸とし、ドルベースで見たマーケットの状況を確認する。