社会システム研究所
Eurosif(European Sustainable Investment Forum)は、サプライチェーン・リスクが高い衣料セクターと電機セクターについてまとめたレポート「Procurement Theme Report – 7th in a series」を発表した。欧米では、労働者の人権侵害や環境破壊などに対する消費者の関心が高い。また、近年、企業に対してサプライチェーンに属する業者の行動への責任が求められる傾向が強まっている。そのような状況の中で、企業のサプライチェーンにおいて人権や環境に関する問題が見つかった場合、NGOは不買運動を展開することがある。企業は、サプライチェーンの運営管理いかんによって、企業イメージに悪影響を及ぼし、売上が減少して業績が悪化するサプライチェーン・リスクを抱えている2。そのため、欧米企業のサプライチェーン・リスクに対する関心は高い。また、近年、企業のサプライチェーンは世界各地に広がっているため、サプライチェーン・リスクもグローバル化している。